谷に残るもの

永良氏の、山の城

谷城跡

村を見下ろす城山(標高約206m)に残る、中世の山城の跡。市川町指定の史跡です。

築いたのは赤松円心の孫・永良三郎則綱と伝えられます。明徳年間(1390年代)、神西郡の荘園・永良庄を治める城としてひらかれ、戦国の永禄のころに戦火で落ちて、そのまま廃城になったといいます。

山の上には郭・土塁・堀切のあとがいまもはっきり残ります。登り口に案内はほとんどありません——訪ねる方は足もとに気をつけて。

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風蘭さく、実りの宮

大歳神社

谷の鎮守、大歳神社。実りを司る大歳神を主祭神に、武甕槌命・経津主命・天児屋根命・大物主神など九柱の神々がともにまつられています。例祭は10月17日。

境内の木々には野生のフウランが着生していて、市川町指定の天然記念物です。フウランは樹の上に根を張るランのなかま——夏、白い花が樹上でひらきます。

実りの神さまの宮に、野生のランが咲く。谷の人たちが守ってきた、小さな奇跡です。

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山あいの、天台の寺

竜音寺

谷の集落にたたずむ天台宗の寺。竜の音と書いて、竜音寺(りゅうおんじ)です。

山号や開基のくわしい記録は、まだ見つかっていません。それでも城と宮とともに、この寺が村の祈りを支えてきました。

名前の由来をたずねてみたくなる寺です。ご存じの方は、ぜひ文箱へ。

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山の上の、観音さま

横倉山観音堂

横倉山にまつられた観音堂。由緒を記した文書は見つかっていません。

それでも山の上にお堂を建て、観音さまをまつり、道をつけて通い続けた人々がいた——お堂そのものが、その証です。

歩いてしか行けない場所にこそ、村の祈りのかたちが残っています。訪ねる方は山道の装備を。

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